竹林整備はなぜ進まないのか


放置竹林の整備はなぜ進まないのでしょうか。リスクや整備方法がわかっていても、なかなか作業が進まない背景には、いくつかの代表的な理由が存在します。

今回は、竹林整備の手が止まってしまう主な要因と、その解決に向けた取り組みについてお伝えします。

放置竹林整備が進まない主な理由

所有者の高齢化と境界線の不透明さ

竹林を所有されている方の高齢化が大きく影響しています。以前はご自身で整備ができていた山も、年を重ねるにつれて足を踏み入れることが難しくなり、自力での管理が困難になってしまいます。

さらに、少子高齢化に伴い、お子様などの次世代へ竹林を継承することが難しい現状があります。例えば、お子様が都心部で働いている場合、遠方の竹林を定期的に訪れて伐採作業を行うことは現実的ではありません。

加えて、昔からの山林は所有者の境界線が曖昧なケースが少なくありません。法務局などで境界を正確に調べない限り、知らず知らずのうちに他人の敷地へ入ってしまうおそれがあります。トラブルを避けるために手がつけられず、放置されてしまう要因となっています。

竹の強い生命力と伐採作業の難しさ

竹は非常に生命力が強く、伐採作業そのものが容易ではありません。

平地であれば作業もしやすいのですが、整備されていない竹林は足場が悪く、道すら存在しないことがほとんどです。傾斜地に不規則に生えた竹林は内部に入ることすら困難で、密集した竹林にはイノシシなどの害獣や蜂が潜んでいる危険性もあります。

道がない場所には作業用の重機を入れることができません。そのため、チェーンソーや電動のこぎりを使い、入口から少しずつ道を切り開きながら作業を進める必要があります。一度放置された竹林を立ち直らせるには、スタート段階で非常に大きな労力がかかります。

伐採後の処理の難しさ

竹を伐採した後も大きな課題が残ります。成長した孟宗竹などは幹が太く、1本で数10キログラムに達することもあります。これをそのまま運んで処分することは容易ではありません。

一般的には、枝を落とした上で平らな場所にまとめて保管することになりますが、竹は油脂分を含んでいるため、置いておくだけでは簡単に土へ還りません。結果として、伐採後の処置にも手間がかかることになります。

竹の需要低下と労力に見合わない現状

そして最も根本的な問題は、切り出した竹の使い道、すなわち需要が少ない点にあります。

もし竹を伐採することで確実な対価が得られるのであれば、積極的に整備を進める動機が生まれます。しかし、かつて竹製品として重宝されていた用途の多くは、プラスチック製品や金属製品へとおきかえられました。

その結果、竹をわざわざ利用する機会が減り、作業にかける労力と得られる対価が釣り合わない状態が続いています。

未来に向けた取り組みと需要の創出

この状況を改善するためには、竹そのものや、竹の子、幼竹(ようちく)の需要を再び活性化させることが重要です。

竹を活用する価値や経済的な循環を生み出すことができれば、整備を継続するためのモチベーションにつながります。こうした好循環が広がることで、放置竹林の問題も少しずつ解決へ向かうと考えています。

現在、行政だけでなく様々な事業者が竹の需要を高め、課題解決に向けた取り組みを進めています。

私たちの進める「別府めんま」もその取り組みの一つです。

ぜひこうした活動に関心を持っていただき、よろしければ私どもの取り組みにも目を向けていただければ幸いです。


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