みなさまは「放置竹林問題」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。
特に鹿児島県や大分県などでは、この放置竹林に起因するさまざまな問題が取り沙汰されるようになってまいりました。
文字通り「放置竹林問題」とは、山などに生えた竹林をそのまま長期間放置してしまい、人の手が入らない状態になってしまうことを指します。手入れが行き届かなくなった竹林がどんどん広がっていくことで、周囲にさまざまな影響や被害を及ぼしてしまう現象の総括的な呼び名です。
どのような問題が存在するのか、あるいはどのように対策を講じるべきなのかといった具体的な内容につきましては、今後の記事でも少しずつお伝えしてまいりたいと思っております。
竹林を放置することで生じる主なリスク
では、なぜ竹林を放置しておくと危険なのでしょうか。その理由を大まかに整理してお伝えいたします。
生物多様性の低下と生態系への影響
竹は非常に成長が早い植物です。勢いよく伸びていくことで、竹の葉が上空を隙間なく覆い尽くしてしまい、地表に陽の光が届かなくなってしまいます。
その結果、周りにある大きな木や他の植物が成長できなくなり、やがて枯れていってしまいます。
みなさまも竹林をご覧になったことがあるかもしれませんが、竹の生えている場所には、他の植物があまり見当たらないことが多いのではないでしょうか。このように周辺の植物が育ちにくくなることで、山や森全体の生物多様性が失われてしまうのです。
土砂災害リスクの増大と害獣の巣窟化
竹林の放置は、土砂災害のリスクを高める要因にもなると言われています。この詳細につきましても、また別の機会にお話しさせていただきます。
さらに、近年大きな問題となっているイノシシやシカといった害獣の存在も挙げられます。大分県などでも、人間の生活圏である住宅街のすぐ近くにイノシシが出没したというニュースが日常的に聞かれるようになりました。放置された竹林は、こうした害獣たちの格好の隠れ場所やねぐらになってしまうのです。
旺盛な繁殖力による生活基盤への被害
竹はたいへん強い生命力と成長力を持っています。時にはアスファルトすら突き破って芽を出すほどの勢いがあるため、そのまま増え続けさせてしまうと、私たちの生活環境にも支障をきたしかねません。
地域社会全体で取り組むべき今後の課題
このように、放置竹林は竹が多く自生している地域を中心に、早急に向き合うべき大切なテーマとなっています。
しかしながら、竹が茂る竹林の面積は非常に広大です。大分県にお越しになったことがある方なら、お気づきになられたこともあるのではないでしょうか。お車で道を走っている際、ふと脇に目をやると、あちこちに竹林が広がっている光景を目にされるかと思います。それほどまでに、竹は身近で広範囲に生息しているのです。
なぜこのような状況が生まれてしまったのか。 それによって具体的にどのようなリスクがもたらされるのか。 食い止めるために私たちは何をすべきなのか。 自治体や地域の人々、志を持って活動している団体はどのような取り組みを行っているのか。
暮らしの安全や豊かな自然環境を守るためにも、みなさまと一緒に考えていきたい事柄がたくさんございます。
今後の記事でも詳しく掘り下げてご紹介してまいりますので、よろしければぜひ他の記事もあわせてご覧いただけますと幸いです。